大原則2

もうご理解いただけるだろうが、あけすけな明瞭性は、複雑な事物の

認識を台無しにしかねないのだ。包括的存在を構成する個々の諸要素 

を事細かに吟味すれば、個々の諸要素の意味は拭い取られ、包括的存在

についての概念は破壊されてしまう。そうしたことの例は多くの人が

知るところだ。ある言葉を数回繰り返し、その際、舌と唇の動きを注視し

発せられる音にも注意深く耳を澄ましてごらんなさい。ほどなくその言葉

はうつろに響き、やがて意味を失ってしまうだろう。ピアニストは自分の

指に注意を集中させたりすると、演奏動作が一時的に麻痺することもある。

倍率の高い虫眼鏡で部分を念入りに眺めたりすると、全体の模様や人相を

見損ないかねない。

                マイケル・ポランニー

 

技を分解して説明すると別のものになってしまう。  佐川幸義 

 

 

暗黙知の次元 (ちくま学芸文庫)

暗黙知の次元 (ちくま学芸文庫)

 

 

 

不世出の武術家 佐川幸義 透明な力 (文春文庫)

不世出の武術家 佐川幸義 透明な力 (文春文庫)

  • 作者:木村 達雄
  • 発売日: 2008/07/10
  • メディア: 文庫
 

 

 

大原則

楽に寝ている場合でも楽に立ってる場合でも、人間が生きている限り、

内臓筋は勿論のこと、骨格筋においても全然働く必要がないということは

事実としてありえない。しかし、眠っている時の寝返りが意識しなくても

できるように、目覚めている時のあらゆる動きにおいても、筋肉の緊張が

必要であるからといって 意識的に筋肉を緊張させようとする必要がないの

は明らかである。この自然の原理とは逆に、解剖学や運動力学が発達して

からだの動きの事実を分析するようになったために、その知識通りに意識

して動かなければならないと考える誤りを犯すようになってしまった。

人間のからだは分析的、意識的に動かすというようにはできていない。

もともとイメージ(重さ、思い)によって全体的有機的に働くように造られ

ているのである。

                  野口三千三

 

物理学の「三体問題」についてですが、私たちの思考は3つのことを同時

に扱えないんです。例えば、科学の世界は論文で成り立っていますが、

言語によって構成されている以上、基本的にはただ2つの関係、Aの時B,

Bの時Aというふうにしか扱えないことになりますね。でも人間の身体の

動きは3つどころかもっとたくさんのことが複雑に作用している。

ですから、その精妙な動きを言語で説明するのは根本的に無理なんです。

                  

                   甲野善紀

 

 

 

現状

病院でレントゲンを撮ってもらった時に、「股関節を包んでいる骨盤が未発達です」

と言われた(症名を失念。女性に多いらしい)。

 

これは構造的に股関節が内側にまわりやすい(内旋しやすい)ため内股気味になる。そうなると股関節が十分に動いてくれないので代わりに膝や腰に負担がくる。そして股関節が十分に使われないのでお尻の筋肉や腿裏の筋肉が上手く働かず、太ももの前側や横側が過剰に使われるようになる(結果、肥大する)。

 

こんな感じの状態だと分析(あってるかどうかは不明)。太ももはぴったりくっつくけど膝下はすき間ができるのはおそらくXO脚(膝下O脚)だから。これも股関節の内旋で説明がつく。

 

とりあえず挙げていくとキリがないので、現状の認識はこれくらいで。

滑走の追求

なんの目標も持たずフワフワしてるのもアレなのでなんかやってみようと思います。

 

かっこつけたタイトルですが、単純に気持ちよく走れるようになろうという計画です。

 

春先でテンションが上がっているだけですぐに諦めて堕落する可能性も高いですが、

とりあえず先の起こってもいないことを勝手に予測してクヨクヨしたりせず試行錯誤していこうと思います。

 

努力だけでどのくらい走れるようになるのか。それを自分なりに考えていこうかと。

そして実践していこうかと。

 

能書きが多く偉そうなことはたくさん書く割にしょぼい奴の記録です。

 

とりあえずやってこう。

 

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負け癖3

長くなったので続きます。

 

バートの言ってることは、つまり「人はなぜ負けるのか」に対する回答は、

 

「人は負けることの誘惑に耐えられない」

 

です。なんちゃかんちゃ言い訳を考え、現実を留保し、「ああ、なんて不幸なんだ」

「条件さえ良ければできた」「生まれる時代と場所を間違った」「まだ本気を出していないだけ、本当の自分を使っていないだけ」などといって愚痴をこぼし不平不満を垂れ流し自分のことは置いておいて他人のことばかり批判し冷笑し、そのくせ自分は全く反省せずに自己憐憫に浸る。

 

こういう人はたくさんいますし(書いている私もまさに典型的な負け犬です)多分何事も成さないまま時間だけが過ぎ寿命が来るのでしょう。

 

そういう人は、リアルタイムで何かアクションを起こしてる人、何かに情熱を持って取り組んでる人の邪魔をせず応援することが、せめてものできることでしょう。

もしくは、一念発起して自分も行動する側に回るか。

 

今回書いてきたことは実は押井守さんの著書に書いてあることの丸パクリみたいな内容なのですが、大切だと思ったので書いてみました。面白いので興味のある方は是非ご一読を。

 

最後


【熱いぜ辺ちゃん(福本伸行)】気が付くとボーっとしちゃう若者へ

 

 

仕事に必要なことはすべて映画で学べる

仕事に必要なことはすべて映画で学べる

  • 作者:押井 守
  • 発売日: 2013/10/10
  • メディア: 単行本
 

 

 

 

 

 

 

 

負け癖2

前回の続きです。

エディ(Eddie)はファッツとの対決に破れたあと若干のメンヘラ感のある恋人と

同棲したりしながら再戦のチャンスを伺っています。

 

ある日、ある酒場を訪れたエディはファッツとの闘いの最中に

「お前は負け犬だ」と言い放った賭博師のバート(Bert)と出会います。

そこでバートがエディに向けて語った言葉がこの映画の主張でありテーマであると

思います。

 

つまり、「人はなぜ負けるのか」

 

 

 

 


The Hustler "you're a born loser"

 

エディ(Eddie):E        バート(Bert):B

 

B: May I get personal ?

E: What have you been so far ?

B: Eddie, you are a born loser.

E: What is that supposed to mean ?

B: It was the first time I would ever seen Fats hooked, really hooked.

    But you let him off.

E: I got drunk.

B: Sure you did. You have the best excuse for losing. No trouble losing

    when you have a good excuse. But winning, that can be heavy on

   your back, too, like a monkey. You can drop that load with an  

   excuse. You have to learn to feel sorry for yourself. It is one of the

   best indoor sports, feeling sorry for yourself, and enjoyed by all.

   Espesially the born losers.

 

 

 

バ:一言いいか。

エ:今さら何だよ。

バ:エディ、お前は負け犬だ。

エ:どういう意味だ。

バ:あの時ファッツはあと一押しで奈落に落ちたのに、果たせなかった。

エ:酒のせいさ。

バ:弁解するつもりなら負けるのは容易い。

  それに反して、勝つことは大変な重荷だ。だから人は口実を作って

  重荷を降ろそうとする。そして悔恨の念に浸るのを楽しむんだ。

  特に、負け犬はな。